薬学部受験生がすぐに確認するべき5つの情報

薬学部の受験を目指して、さあ勉強するぞ!と、日々勉強に励む受験生の皆さんですが、意外と確認を忘れてしまいがちなことがあります。このページでは、その中でも特に重要で、薬学部受験生がすぐに確認するべき5つの情報についてまとめました。

 

-- このページの内容--

受験するのは薬学科ですか?薬科学科ですか?

薬学部は2006年度から6年制が導入され、薬剤師になるための国家試験受験資格を得られるのは6年制の薬学科となりました。

それ以前同様に4年制のコース(薬科学科)を残している大学はありますが、薬科学科を卒業しても国家試験受験資格は与えられないため、薬剤師になることはできません(2016年度入学者までは制度移行期間の間は暫定的に4年制でも大学院修士修了+追加の単位取得などで受験資格を得られました)。

ポイント!

薬学部=薬剤師になれる、と勘違いしている高校生も多いと思いますので、薬剤師を希望される方は、薬学科を受験することを再度確認して下さい。

一方で、国公立大学の薬学部の定員は、薬科学科の割合が非常に大きくなっています。

薬科学科卒業者は、薬剤師にはならずに、将来の薬学研究者等を目指して大学院に進学する卒業生が多いようです。

将来的に、薬剤師ではなく、研究者・製薬企業への就職などを志す受験生は、薬科学科を受験することを再度確認してください。

 

志望大学を卒業するまでの費用はどのくらい必要ですか?

薬学部の授業料は、理系大学の中でも医学部・歯学部に次いで高額だといわれます。

国公立大学は、他の学部同様に年間50万円程度ですが、私立大学の薬学部はその5倍前後(200-300万円/年)必要となります。

また、実は授業料以外に、実習費や試験費用、教科書代金や大学運用設備費、寄付金など、それ以外の経費も多額が必要となります。

これらの費用が6年間(薬学科)必要となるのです。

さらに実家と離れた大学の場合、一人暮らしの家賃や生活費は毎月10万円前後は必要となり、大変大きな負担となります。

ポイント!

費用は私立大学であっても大学毎に大きく異なりますので、受験前に確認しておくとよいでしょう(下記ご参考までに)。

 

受験方式(一般入試・前期後期・中期・推薦)とそのスケジュール

大学受験には様々な受験方式が存在します。以下、一般的な受験の時系列とおおよその時期です。

  1. 私立大学推薦(10月~、募集要綱配布は6月頃から)
  2. 国公立大学推薦(10月~、募集要綱配布は6月頃から)
  3. 私立大学一般入試(11月~)
  4. センター試験(1月)
  5. 国立大学二次試験前期(2月末)
  6. 私立大学センター入試(1-3月)
  7. 公立大学二次試験中期(3月)
  8. 国立大学二次試験後期(3月)

国公立・私立大学とも、学生募集要項の配布が6月ごろに始まりますので、志望校の大学ホームページより確認してください。

 

志望校の偏差値・受験科目

学力に合わせて受験大学を選択する際に、偏差値と受験科目が非常に重要な判断材料です。

偏差値は、各予備校の公表するものを参考にするととても正確ですが、上記のランキングを比較する場合、科目について注意が必要です。

ランキングに記載されている各大学の偏差値は、受験科目に限ったもので算出されています。

例えば、受験科目が化学と数学だけの大学の場合、この2科目だけの偏差値の平均が記載されていますが、理系5教科6科目の場合、6科目の平均偏差値となっています。

つまり、科目数が少ない大学の入試は、直前の勉強で重点的に受験科目を勉強することができれば、合格率を飛躍的に高めることが可能です。

しかし、国公立大学のように科目数が多い場合、急激に成績を上げることが難しいといえます。逆に科目数が多いと直前の大きな変動がないために、偏差値の値を信用して合格圏の大学を受験すると合格する確立が高まるといえます。

ポイント!

二次試験の科目・配点が大学ごとに大きく異なるため、早めの科目確認と二次試験対策が、合格には非常に有効です。

 

卒業時の国家試験合格率

こちらは、薬学部の中でも6年制薬学科を志望する方だけですが、卒業後に薬剤師を目指す方にとっては、非常に重要な内容です。

卒業後の薬剤師国家試験は、薬学科卒業生であれば誰しも受験したいのですが、実際には受験できないことがあります。

まず、国公立大学では、薬剤師になるための薬学科の定員が半数以下の大学が多く、例えば東京大学では、薬学部80人の定員のうち、薬剤師受験資格は、8人しか与えられません。国家試験合格率も高いわけではなく、国家試験のために勉強をする時間も与えられず、研究を中心とした学生生活となるでしょう。

同様に、他の国公立大学も薬剤師になれる薬学科の定員は少ないため、定員数は事前に充分確認しておくとよいでしょう。

 

一方で、私立大学では、殆どの定員が6年生薬学科の大学が大半であり、薬剤師になるためのコース・大学といえます。

国家試験合格率が公開されていますが、ここには卒業生実数との違いがあるため、真の合格率ではありません。

(大学の合格率を上げるために、各大学では、大学内の試験・卒業試験を難しく設定して、不合格者には国家試験を受験させないようにしています)

詳しくは、『本当の薬剤師国家試験合格率とは?』をご覧下さい。

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